バリューゼロだったインターンが、500 Startups Japanのコミュニティーマネージャーになるまで

"Thanks again for giving me the opportunity, Mami. I truly love working there!"

 

この頃本腰を入れ始めた投資先の採用支援。その中で、ある投資先企業へのジョインが決まり、働き始めたエンジニアの彼が「この会社は本当にいい人ばかりで仕事が楽しい。紹介してくれてありがとう!」と、何度もこんなことを言ってくれた。

 

 

「コミュニティマネージャーとは何か?

これは、今年4月にインターンからフルタイムに切り替わった際に「タイトルはコミュニティマネージャーで良いかなという上司Jamesのさらりとした提案を聞いた時から

 

・コミュニティマネージャーとは何か

・どんなことをすればコミュニティマネージャーになれるのか

 

と自分の中で感じていた(今も感じている)問いである。その解を探るためいろんな方に相談に乗ってもらう中で、とあるコミュニティスペースの運営者に言われた言葉がヒントとなった。

 

500と言えば、まみちゃん”を思い浮かべる人が増えたり、単純に500のことを好きになってくれる人をどれだけ増やせるかだと思うんよね」

 

なるほど!と思ったものの、自社のコミュニティスペースが無い場合はどうしたものか・・。と考えながら動き続けて数ヶ月が経った今、500にジョインしてからちょうど1年が経過したので、自分がこれに対してどう向き合ってきたか、これまでやってきたこと感じたことを振り返って、学びをまとめてみようと思う。

  

 

学び1. バリューが無いなら場をつくる

もともと「スタートアップでインターンしたいな」とゆるく考えていた私が、1年前のひょんな出会いから運良く500を知り働き始めることになって、最初にぶち当たった壁は

 

・起業の経験が無く、

・事業の経験も無く、ましてや

・資金調達も投資の経験も無く(さらに言うと、当時はベンチャーキャピタルという業界や業態、ベンチャーファイナンス用語についてもほとんど知らなかった)、極め付けには

・社会人経験も無い

 

中で、「どうやって投資先を、起業家を支援するのか」ということだった。

 

他人に言われなくとも、ベンチャーキャピタルに勤める者として”自分にバリューが無い”ことを重々承知していたので、歳上かつ経験豊富な起業家に「こいつは何も分かってない」とあしらわれるのが怖く臆病になっていた私は、軽々しく彼らに話しかけることすらできない・・と落ち込んでいた時期があった。

そこで、確かに知識や経験は無いが、本当に自分は何もできないのか?バリューゼロなのか?と考えた結果、”バリューのある人が集まる場”をつくれば良いんじゃないか、と思考を変えた。

資金調達をしたことのある起業家や、売却経験のある経営者、有名な投資家、PRマーケティング各分野の専門家に来てもらって、経験や知識を共有してもらう、場をアレンジする。そこに集まる人が、人との繋がりや知識など、何かしらの価値を得られる場を生み出せれば、私もバリューゼロでは無くなるんじゃないかと学んだ。

 

ちなみに、サイドプロジェクトとしてAngelBaseを始めた経緯は色々あるが、

・事業をつくる側の気持ちを知りたい

・起業家の気持ちをもっと理解したい

という"自分にバリューが無い"もどかしさをずっと感じていたから、というのも実は大きい。

 

 

学び2. 関係性を築く、聞く、実行する、フィードバックをもらう

 その"自分にバリューが無い"と自覚した経験から、もう1つ学んだことがある。

それは、何かその人・企業のためになりたいと思ったら、その人たちの声を聞く必要があるということだった。そのためには、

 

1. まず仲良くなる・信用してもらう、または最低限話を聞かせてもらう機会をつくる

2. 困っていることや悩みを聞き、教えてもらう

3. 実際に勉強会に落とし込んだり関連する人を紹介したりする。すぐに実行できなくとも記録に残す

4. 実際の行動結果のフィードバックをお願いする

 

いま振り返って書いていると至極当然のことに感じるが、先述のとおり起業家に対し引け目を感じていた私には、この1つ1つを実際にできるようになるまでに、ものすごく時間が掛かった。

し、これは今まさにまだまだ取り組んでいる最中なので、もっといろんなことを試してフィードバックをもらう必要があると感じている。

 

 

学び3. 仕事の幅を広げる、より多様な人に会う

 

インターンの頃から主にやってきたことは

⑴イベント企画・運営

が中心だった。

起業家向けの勉強会、メンタリングセッション、創業者ミートアップ、ランダム飲み会、企業向けセミナー、デモデイ中継イベント、カジュアルミートアップetc. 10人未満~30人、時に50100人規模のイベント企画・運営をコンスタントにやってきた。 

起業家や事業会社、LP向けなど、対象も目的も様々であるが、これに慣れ始めた頃から、Jamesの「もっと、できることを広げていこう」方針のもと、次第に他の2つの役割も増えた。

 

⑵リサーチ・ディールソーシング

⑶投資先の採用支援

 

ひたすら国内外の企業について調べたり、起業家、エンジニア、デザイナー、マーケター職種限らず、紹介やyenta経由で人に会いに行ったり、人を紹介したりと、他ファンドのアソシエイトやHRマネージャーの方々がやっていることを見よう見まねでやっていこうと試行錯誤している。

 

特に、採用支援を始めてから

・ 創業者以外の人がチームの中でどんな役割をしているのか学べる

・各職種(特に自分の周囲に少ないエンジニアやデザイナーなど)の思考性や価値観、仕事の違いについて学べる

ので、起業家・創業者だけでなく、より会社の中のことも想像しながら考えられつつあるような気がしている。これは、事業サイドに興味のある自分にとっては、とても貴重な学びでもある。

 

これから

ということで、最近とある投資先で働き始めた友人が「500のコミュニティ、中に入ってみたら改めてすごいなぁって思ったんよね。#500FAMILY ってただのハッシュタグだと思ってたけど、本当にファミリー感を感じる」と言ってくれたのと、働き始めてちょうど1年が経った節目として、これまでのことを振り返ってみた。

まだまだ、イベント運営にしても採用支援にしても学ぶ必要があることや改善点が大きいものの、「バリューが無い」と落ち込んでいた1年前と比べて、少しは500のことを好きになってくれる人を増やせたかな、500と言えば、上司や同僚だけじゃなくて私”も思い浮かべてくれる人が増えたかな、そうだったら嬉しいな、と思う。

  

加えて、今の私なりの"コミュニティマネージャーとは何か"の解として、

 

それは、500のメンバーや投資先、LP、メンターが集まる場をアレンジすることだったり、彼らが良いコミュニティだなと思えるような雰囲気をつくることだったり、起業家や投資家問わず、純粋に誰に対しても500のことや500に関係する人や企業を信頼してもらえたり良い印象を感じてもらうことなのかな、、と、エンジニアの彼が「この会社で働けて嬉しいよ!」言ってくれた時に、ふと思った。

 

 

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 <先月開催した、投資先や知り合いの起業家・会社のメンバー・家族、LP、メンターetc.の皆さんとのBBQ>

 

 明日から #500KOBE が始まるので、やっと”コミュニティースペースがある場所で”コミュニティ運営に携われるのが楽しみ!

 

追伸: 500 Startups Japanや、その投資先のスタートアップに興味のある方は、お気軽にご連絡ください!