5ヶ月間のニート生活を終えて中国のベンチャーで働き始めた今思うこと(雑感)

「1.面白そうだと思ったことには真っ先に飛びつく。2.今までやらずに後悔していることを、真っ先にやる。これらの行動規範を実践している時には、”世界で一番自分に甘くあれ”」

 5月。仕事を辞めて少し経った頃、前職でお世話になっていた起業家の方がこんなメッセージをくださった。

その方も自分の会社を立ち上げる前、悩んだ末に次の道を決めずに超有名優良企業を自主退社されたそうで、でもその期間に経験されたことが今に繋がっているから、応援しているよ、と励ましの言葉を添えて。

 

実はこの時点で、あえて何も決めずに無職のまま東京を飛び出したものの時間が経つにつれ不安になったり、しばらく環境を変えようと考えていたものの、ふとSNSを見て他者と自分を比較して焦ったりもした。だからこそ、こんな風に時間を割いてこの言葉を送ってくださった優しさがとても有り難かった。

 

5ヶ月間。

長いようであっという間だったニート生活を経て、今月から中国深センに本社を置くSTEM教育用ロボットをつくるベンチャーMakeblock」で働き始めた。この決断にたどり着くまで紆余曲折ありすごく悩んだが、この起業家の方をはじめ気にかけてくださったり相談に乗ってくれ支えてくれた方々や友人がいたので、感謝の気持ちと暫定での再就職の報告の意味も込めて、このブログを書くことにした。

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今日の夕焼けが綺麗だった@深セン

(放浪中に密かに綴っていたぐんまみブログは、情弱すぎてWPにログインできなくなってしまったのでいったんはてなブログに戻ります。汗)

 

自分以外の何かに期待しているうちは何も変わらない

東京を離れた後、心が惹かれるままに行き先を決め、会いたい人に会いに行った。それは、◯◯に行けば何かが変わる、◯◯に会えば自分の道が拓ける、と無意識に考えていたからだったと思う。

ただ、そこで気付いたのは、「仕事を辞めて旅に出たからといって、海外にいるからといって、人に会いに行ったからといって、結局自分は何も変わらない」という事実だった。

 

“『何かに期待している限り、現実を変えることはできない』
『もし自分が変われるとしたら、行動して、経験した時や。そん時だけやで』”

 

「私はこれまでの人生の中で、そういう自分以外の誰かや、環境や周囲の何かに期待をして甘えて生きてきたんじゃないか。」

夢をかなえるゾウのこの一節を読んだ時、ふとこんなことを思った。

 

 

あえて自分で決めてつくった、自由に使える貴重な時間。 

それからは、どんなに小さくても自分がやりたいと思っていたことを試してみた。

日本の片田舎で農作業を手伝ったり、念願の台湾一周をしてみたり、その中でご縁のあった田舎町のホステルで住み込みでお手伝いをしてみたり、時にはインドネシアのバーで人前で歌を歌ったり、ナレーターの仕事に応募してみたり、時には旅の途中で出会う人に日本語や英語を教えたり中国語を教えてもらったり、読みたかった本を読んで感じたことをまとめたりこれまでの人生を振り返ってみたり。深センに来て、現地のイベント運営を手伝ってみたり、人のつてを頼りに頼って創業間もないスタートアップで働かせてもらったり。

 

当然、偶然が重なって運良く繋がったご縁もたくさんあったし、時には言語や文化、物事への考え方の違いの壁にぶち当たって悩んだりもしたけど、「自分がこれまでやりたかったこと」を片っ端からやっていく中で、新たなチャンスが降ってきたり、自分が好きな環境、興味のあること、今後自分の時間を捧げたいと思えることが次第に見えてきたと思う

 

そんな中で、さらに気付いたこともあった。

 

自分の最も弱い部分と向き合って気付いた、強みを発揮する方法

台湾で、念願だったホステル運営のお手伝いをした時、いつかこういう場を自分でつくりたいなと思ったし、創業間もないスタートアップで働かせてもらった時には、生意気に自分だったら働き方や組織づくりはこうしたいな、と感じたりもした。

一方で、新しく自分でメディアを始めようとした時(実際に始めたけど即頓挫)は、いかに自分1人じゃ何もできないか、という事実に驚愕した。そこで、改めて自分の無力さを思い知ったとともに、これまでにないくらいめちゃくちゃ落ち込んだ。

 

同時にこの時、自分がこれまで強みだと自覚していたことが、いかに他者がいることで引き出してもらえていたか、ということも気付いた。

例えば、「明るさ」や「元気」と他者から言われる性格ほど、他者からのエネルギーを得ることでその良さがより発揮されていたり、他者を励ます環境にいられることで、同時に自分も励まされているんだなと気付いたり。チームで協力し合ったり、励ましあったり、頼り合える環境があって初めて、自分の良さや強みは、発揮されるんだということを知った。

 

"Don't look at your weakness. Maximize your strengths."

短い期間だったけど手伝っていたスタートアップの同僚が言ってくれた言葉。

初めて英語でプレスリリースを書いたり、調達側として初めて投資家アタックリストを作ったり、プロダクトのブランディングやコミュニティを提案することは楽しかったけど、最終的にはこの言葉とビジョンへの共感性の欠如をきっかけに別の会社で働こうと決めた。

 

場所よりも、自分にとって新しい挑戦があるか、心から共感できるかどうかが大事

結局、場所に期待するなと言っておいて、日本でも無く、台湾でも無く、中国にこだわったのは自分のただのエゴである。冒頭の言葉通り、自分がやりたいと思っていたことを突き詰めてきた結果、ここに辿り着いたとも言える(半分フィーリング)。

 

とは言え、やっぱり自分は人が熱意を感じることの源、「何をやっているのかではなく、何故それをやっているか」に興味があるし、そういう意味では、人の根幹をつくる教育や価値観、文化、境遇等の違いにめちゃくちゃ関心がある

だから、運良く得られた教育系ベンチャーで働くという機会を通じてそれをもっと知りたいし、自分が異国異文化の中でマイノリティ・受け入れられる立場になることでその違いを受け入れられる人になりたいと思うし、同時に、興味のある分野において今後自分には一体何ができるのか?をもっと追求していきたいなと感じている。

 

 

 

 

 

*最後に、いくら自分で決めたとは言え、慣れない環境、言語、文化の中にいて(とは言え順応してる部分も多い)、正直めちゃくちゃ孤独を感じたり自分の弱さと日々向き合っているので、そんな自分を支えてくれている家族や友人、Slushや500を通じて出会えた方々の存在にめちゃくちゃ感謝しています。

自分が何をやっているかに関係なく、単に「私という存在」自体を肯定して信じてくれたり励ましてくれる人がいるという事実がものすごく有り難いなと強く感じることもあって、自分も大切な人たちにそうあれる自分でいたいと思う今日この頃。

 

最後まで読んでいただき謝謝!(ビザが問題なければ)1年間は滞在できるので、最低でも1年は中国で頑張ってみようかなと思っています(予定は未定)。

 

おわり